ディン・Q・レ展:明日への記憶 Dinh Q. Lê: Memory for Tomorrow 森美術館(2)
2015年 09月 18日
【以下森美術館のサイトからの引用です】ディン・Q・レはカンボジアとの国境付近のハーティエンに生まれ、10歳の時、ポル・ポト派の侵攻を逃れるため、家族とともに渡米しました。写真とメディアアートを学んだ後、ベトナムの伝統的なゴザ編みから着想を得た、写真を裁断してタペストリー状に編む「フォト・ウィービング」シリーズ(1989年~)を発表し、一躍注目されることになります。また、レは綿密なリサーチとインタビューに基づき、人々が実体験として語る記憶に光を当てます。国際舞台への出世作となった映像インスタレーション作品《農民とヘリコプター》(2006年)では、自作のヘリコプターの開発に挑むベトナム人男性を中心に、ベトナム人と戦争との複雑な関係を巧みに描き出しました。
ベトナム戦争終結から40年、日本にとっては戦後70年の節目を迎えたいま、国家や社会の「公式な」歴史の陰で語られることのなかった市井の人々の名もなき物語を読み直しつつ、アートと社会のより密接な関わりを探ることはきわめて重要な課題ではないでしょうか。本展ではディン・Q・レの作品とユニークな活動を通して、私たちの過去と現在、そして未来について考えます。【以上森美術館のサイトからの引用です】
《農民とヘリコプター》The Farmers and the Helicopters 2006
独自にヘリコプターを開発する農民と独学の技術者に焦点を当て、ベトナム戦争のアイコンであるヘリコプターにまつわるベトナム人のさまざまな思いを表現する。
《傷ついた遺伝子》Damaged Gene 1998
ベトナム戦争中に使用された枯葉剤の影響による深刻な健康被害に焦点を当てた公共プロジェクト。
《ベトナム戦争のポスター》Vietnam War Posters 1989
ベトナム戦争におけるアメリカ人とベトナム人の犠牲者を比較する作品。
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